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<<   作成日時 : 2006/08/22 17:44   >>

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魚喃キリコ(なななんきりこ)の「Strawberry shortcakes」は東京という街を舞台に、4人の女の子がそれぞれに生きる話だ。
古い傷がいつまでも消えない、過食症のイラストレータ
唯一の恋の成就を願う心と諦めの間で揺れる、風俗嬢
何もない日々を恋の訪れを待ちつつ、それなりに生きるフリーター
そして、東京に対する憧れと夢をもって上京してきて、小さな会社で働いているOL

OLのちひろは田舎生まれで、自分の故郷や野菜を送ってきたりする実家を嫌って、東京で幸せになることに固執する。その反面、東京というまちの中で、ちいさな自分の存在意義を求めて、たえず押しつぶされそうになっている。

私はちひろのように野菜を送ってくれる両親がいたり、故郷を嫌ってはいたりはしないけれど。ちょっと共感を覚える。
私が育ったまちは、ちょっと歩けばすぐ山で、田んぼや畑もあった。夏になればとれたてのきゅうりやトマトをくれるおじさんがいて、山道をちょっとあるいて苺狩りやお芋掘りにいっていた。
空は広くて、緑はありふれていた。
お水も、たべものも、科学に汚れていないのが当たり前だった。

大きくなるにしたがって故郷を離れて、都会をしり、それが大人になるという過程だと信じてやまなかった。

なのに今、故郷を遠く離れて東京にいて。
水道から出てくる水は飲み水ではなく、深呼吸できる空気がどこにでもあるものではないことを知った。

東京。
こんな小さなまちにこんなにも多くの人がいて、こんなにも狭められた空を見上げて。
みんな心が自由でありたいとおもっているのに。
押しつぶされそうになっている。

感じないように生きるのは簡単。
我慢するのも慣れてしまえば平気。
でも、なにかが私の中でいつからかあふれそうになって、出口をもとめている。

私にとって、東京は日本だけど、トーキョーという異郷でもある。
「カタカナの 響きで胸に しんとふる 朝、一人きりの まち、トーキョー」
私が、東京に来てはじめて迎えた朝に詠んだウタはいまも胸の中の故郷を懐かしんでやまない。

故郷で無力と無知に嘆いていた私。
東京でもさまよったままおぼれている私。
自由になれる日がくるのかな。

東京にくる私のかばんには、象徴するかのように「tokyo.sora」のチラシが一枚入っていた。
くすんでいて、それでもつながっている東京の空に期待と不安を重ねてやってきた。
私はいま、どこにいるんだろう。





Strawberry shortcakestokyo.sora
Strawberry shortcakes (フィールコミックスGOLD)

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